ひさびさにファンタジーを読んだ気分

ずいぶんと積んでいましたが読了。

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (富士見ファンタジア文庫)

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (富士見ファンタジア文庫)

ファンタジア大賞の審査委員賞だそうで。読了までの時間およそ3時間。スパッと読めました。
舞台は人間、魔物両世界が統一された帝国。皇帝はそれまで魔物を統べていた魔王から王位を簒奪し人間世界に反旗を翻した”人間”の勇者。
こんな設定を立てられたら正直ファンタジー好きにはたまらないものがあるはずです。
難癖付けのようなものがあるとすれば、ラスト付近の進行が駆け足気味で、あれれと言う間に一件落着してしまうあたりが少し物足りないというか。


巻末の編集部解説にもあるとおり作者は中国史、中国古典に詳しいそうで。田中芳樹のように(中国に限らず)歴史に詳しい作者というのは、国家同士の事態の推移みたいなものに強さを発揮しますね。